羊毛敷き布団の特徴
羊毛といえばやはり高い、高級なイメージのある素材ですが。
敷き布団や掛け布団、毛布など色んな寝具に使われており、布団としての性能は値段も張るだけあって高いものとなっています。
一般的な布団の素材といえば綿やポリエステルですが、羊毛との違いはなんでしょうか。
羊毛はウールとも呼ばれますが、その名の通り羊の毛です。とはいっても羊に限らずアルパカやラクダ、カシミアなどウールと呼ばれる繊維の幅は実は広いのです。
今は化学繊維の布団を求める人が多く、羊毛を使った敷き布団を使っている人は減少傾向にあります。
しかしそれでも布団は羊毛じゃなきゃいやだというファンが多いのも事実です。
羊毛敷き布団のメリット、それは吸湿性と放湿性が他の素材に比べ圧倒的に高いという点にあります。
羊毛は眠っている間にかいた汗をしっかり吸いこんで、空気中に発散してくれるため、敷き布団が湿っぽくならず、さらりとした質感を保ってくれる優秀な素材です。
羊毛といえば暖かいイメージがありますが、確かに保温力は高いです。
しかし夏場の気温が高く、ジメジメとした季節にも活躍するのが羊毛、持ち前の吸放湿性を発揮して快適な寝心地を提供してくれます。
一晩たっぷり汗をかいてもすぐに乾き、その日の夜には布団がからっとするため、わざわざ天日干しをしなくても陰干しで充分に乾いてくれます。
つまり住宅の事情や家庭の事情で布団を外に干せなくても良く、手入れが非常に楽というメリットもあります。
逆にいえば羊毛は日光に当たると変色してしまうため、基本的には日に当ててはならず、陰干しをしなくてはなりません。
ですからどうしても布団は外に干したいという人には向いていないかもしれませんが、どうしても外に干したい場合は短時間で済ませるようにしましょう。
また羊毛はもう一つ弱点があり、それは敷き布団にすると厚みがなく、クッション性が十分でないという点でしょう。
今は極厚の敷き布団が流行っていますから、分厚い敷き布団じゃなきゃいやだという人には物足りないかもしれません。
羊毛は基本的に綿や化学繊維よりも値が張るので、十分なクッション性を欲しいがために羊毛の量を増やしてしまうとどうしてもお値段が高くなるでしょう。
その場合敷き布団は別の素材にして、ベッドパッドや敷きパッドに羊毛を使うという方法もあります。
もしくは羊毛に化学繊維を混ぜた羊毛混紡素材を使えば価格を抑えられますし、羊毛敷き布団の下にマットレスを敷いても良いかもしれません。
また羊毛はへたってしまうと木綿のように天日干ししたからといって回復することはありません。
そのためクッション性を重視するのであれば羊毛単体では少し物足りないでしょう。
その場合はやはりクッション性をマットレスに委ね、羊毛には吸放湿性を発揮してもらう使い方が良いでしょう。