ポリエステル敷き布団の特徴
近年一般家庭で最も多く使用されている敷き布団の素材といえば、ポリエステルを始めとする化学繊維ではないでしょうか。
木綿やシルク、羊毛といった天然素材ではなく、化学的に合成された繊維です。
生産コストが安く大量生産が可能なため、ポリエステルを使用した敷き布団は非常にリーズナブルという特徴があり、手に入りやすいです。
しかし価格が安い=質が悪いとは一概にはいえません。
なぜならポリエステルは木綿よりも弾力性があり、ふわふわとしてクッション性が高いため、実は寝心地が良いのです。
それに繊維自体が強いため耐久性が高く、洗濯OKであったり、長年使ってもへたったり、破れたりしにくいということです。
この耐久性の高さとクッション性があり、洗濯できるという点は敷き布団にとって最大のメリットといえるでしょう。
ポリエステルの敷き布団は木綿敷き布団のようにへたりが生じにくいので、使っているうちにクッション性が失われて床付きしてしまうリスクも少ないでしょう。
敷き布団には体への負担を和らげるためにクッション性は非常に重要だからです。
さらに化学繊維は防ダニ加工や抗菌、防臭加工などの加工処理がしやすいというメリットがあります。
布団に対してアレルギーを持つ方も少なくありませんので、こうした加工処理ができることは有難いものです。
さらに天然繊維に対してアレルギーを持つ人は化学繊維の布団はまさに救世主ともいえる存在でしょう。
ただ化学繊維自体にアレルギーを持つ人もいるでしょうし、帯電性があることからホコリを呼び寄せてしまいます。
ハウスダストにアレルギーを持つ人はかえって症状を悪化させてしまうかもしれません。
ただホコリを吸い寄せやすい分、布団自体からホコリが立ちにくいというメリットはあるでしょう。
それからポリエステルにはもう一つ決定的な弱点があり、それが吸水性のなさです。
これはポリエステルに限らず化学繊維全般に言えることですが、繊維自体に水分を吸う力がほとんどありません。
しかしポリエステルを使った布団であっても、吸水性が高いものもあります。
たとえばマイクロファイバーなどの非常に細い繊維を使っていると、繊維の隙間に水分を保持することができるため吸水性が高くなります。
まとめるとポリエステルの敷き布団はクッション性があり、耐久性があってへたりにくく、価格も安いが水分を吸わないという特徴があります。
しかし防ダニや抗菌、防臭といった加工を施すことができ、繊維自体の構造を変えることで吸水性も変わるなど、パワーアップすることのできる繊維であることもわかりました。
実は奥の深い繊維、それがポリエステルというわけです。